2008年5月13日

【一枠(いちわく)】腹にイチモツより牛モツでしょう

いまどき1コインの牛モツ丼

一枠(いちわく)


採点: 7.9
寸評: 濃い味はクセになりやすい。


新富町駅から銀座キャピタルホテルに向かう途中角に「なか卯」アリ。そのビル地下には、かの「やよい麺」を擁する「やよい軒」。

さ、あのくどいのを久しぶりに食べてみるかと行ってみると、寒い日とて、思うことはみな同じ。行列ができているのでした(13時時点)。

うはッ・・・並ぶか~。ホンマに東京は行列が好き。

半ばあきれて視線を送ると、やよい軒のすぐ奥にもう一軒。「一枠」。なにやらギャンブルを感じさせる店だが、店先はいい感じで枯れて、こじんまりしたカウンターが伺える。「紅鮭」「もつ煮」などのメニューから察するに、築地魚河岸をうまく使った肴屋であろう、夜は近場のサラリーマンが肩を連ねる手合いの店か、と。

すぐに座れそうだったのと、「牛もつ丼」「全部定食」などちょっと惹かれるメニューに、やよい軒が引く後ろ髪をバサリと切り捨て、その勢いで、店内突入。

周りを見回すと、サラリーマン、学生風情、女性のお一人様。これは・・・常連ファンありの店と見た。

しかも一様に「丼」を前にしている。さらに皆、完食ペース。店のイチオシ「牛もつ丼」だと思われる。メニューに目を走らせると、なんと500円の1コイン。この安さもポイントか。

で、自分もさっそく発注。ただし、ちょっと天邪鬼に「定食」で。玉子焼きに、サラダがついてくる。

さて、待つこと少々。香田晋をいかつくしたようなお兄さんがツイと出してくれたお膳に「おぉ・・・」。

まず目がいくのは、もつ皿。

細かめに切ったモツとこんにゃくが、かなり時間をかけているのだろう、ほぼ同色に煮込まれている。少し灰色がかった赤味噌仕立ての煮汁は、うまみを総身に溶かし込んだ態で飯をすっかり取り囲んでいる。

モツ煮の上にはササガキ様に刻まれたネギがひとつかみ。お好みで一味をあしらっていただくスタイル。

お供の味噌汁は極普通のわかめが具。サラダもよくある鉢物。見かけが大量生産モノか?と思わせる玉子焼きだったが、意外や、ほんのり甘くてなかなかの美味。後で聞くと築地市場の大定から取り寄せているらしい。なるほど。

さて、モツである。

ほんの少し特有の臭みが刺すが、それもわずか。その後に押し寄せる味噌の香りと旨みが一気に舌奥に到達。軟骨様のものも垣間見え、唇をなめると、ぬっとりしている。甘渋い旨みのみならずコラーゲンも豊富らしい。

ご飯ご飯と箸が勝手に動き出す。椀と皿と口を往復しているうちに、即完食。
大人男子なら飽きることなく一気に片付けられる。隣の女史を伺うと、こちらは既に味噌汁まで平らげていた。

モツといえば、築地では場外の「きつねや」が目立つところだが、一枠、なかなかどうして、負けてない。

定食は750円、丼はなんと500円(1コイン)ということもあり、+0.5点。小鉢を電子レンジでバンバン温めたり、付合わせや味噌汁の仕立てがもう少しよければ、8.0点台の満足度。

メニューは本日限りかもしれないが、丼(大盛り可)のほかに、サラダや小鉢がついて牛もつが別皿で出される牛もつ定食、紅鮭定食などがあった。全部定食は、鮭と牛もつ二つが味わえるというものだった。魚と肉は一緒に食うと臭みがたつが、相性はどうだろう?

 

(文責:KI)



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